松尾 拓海(Takumi Matsuo)

松尾 拓海(Taku...
プロフィール
1999年生まれ。東北大学客員准教授。
2021年に東京科学大学(旧 東京工業大学)を早期卒業し、学士号(工学)を取得。同大学 大学院にてがん治療に向けたドラッグデリバリーシステム(DDS)の研究に従事し、修士号(工学)を取得。
2023年より英国インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)の博士課程に在籍。骨肉腫治療に向けた免疫療法の開発や、合成生物学を用いた細胞内デリバリーの基盤研究に取り組む。自身のバイオテクノロジー研究の経験を背景に、最先端の技術を社会に届けるための産業・制度の構造分析にも強い関心を抱き、多角的な視点から持続可能な社会実装を目指している。
主な実績・採択歴
2023年 東京科学大学「優秀修士論文発表賞」受賞
2023年 公益財団法人吉田育英会「派遣留学奨学金」採択
研究題目
持続可能なバイオ産業の社会実装
研究キャッチコピー
先端バイオ技術を「社会に届く形」に変えるために必要な産業・制度・ネットワークとは
研究ビジョン
近年、合成生物学、ゲノム編集、タンパク質工学などのバイオテクノロジーが急速に進展し、医療やエネルギーなどの多様な分野で社会実装への期待が高まっています。しかし、これらの革新的な技術の多くは研究室レベルの成果にとどまっており、実社会への展開が難しいのが現状です。
この背景として、技術そのものの課題だけでなく、規制やコスト構造、製造インフラ、さらには社会受容性といった「非技術的な要因」が大きな障壁となっていることが挙げられます。これまでは技術開発そのものに主眼が置かれがちでしたが、研究室から社会実装に至るプロセスにおいて、どのような要因がボトルネックとなっているのかという構造的な分析は十分に行われてきませんでした。
本研究では、こうした「技術と社会の間に存在するギャップ」に着目し、先端バイオ技術が持続可能かつ公平に社会へ実装されるための枠組みを明らかにします。具体的には、医療・バイオ産業に焦点を当て、研究者や企業、行政などの各アクターがどのように相互作用するかを分析し、実践的な実装モデルを提示します。最終的には、これらの知見をもとに社会システム設計の基盤を構築し、環境負荷が低く持続可能で、誰もが恩恵を享受できるバイオ産業の実現に貢献します。