山本 亮(Ryo Yamamoto)

山本 亮(Ryo Y...
プロフィール
1998年生まれ。東北大学客員准教授。
東京大学から米国カリフォルニア大学バークレー校(UC Berkeley)へ渡り、学士号(計算機科学)を取得。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院にて博士号(Bioinformatics)を取得し、RNA生物学や大規模オミクスデータ解析の手法開発に従事。
現在は米国ベイエリアのAI企業Goodfireにて研究員(IMember of Technical Stuff)を務め、生命科学領域における基盤モデルの解釈可能性(interpretability)に関する研究に取り組む。
主な実績・採択歴
2023年 UJA「論文賞」受賞
Nature Communications誌 「Top 25 Life and Biological Sciences Articles of 2022」選出
研究題目
国産ゲノム基盤モデルの構築と日本人集団データによる実証
研究キャッチコピー
生命を読み解くAIの「基盤」を、日本の手の届くところに。
研究ビジョン
生命科学の最前線を動かすAI基盤モデルの多くは、現在、少数の海外企業によってクローズドな資産として開発されています。モデルの重み(パラメーター)や学習データが十分に公開されていない技術への依存が続けば、日本の研究者や企業は「利用する側」に留まり続けることになります。その結果、創薬や診断、農業をはじめとする多様な応用領域において、研究の自由度や産業上の交渉力を失いかねません。
一方、日本には、東北大学東北メディカル・メガバンク機構のデータをはじめ、世界的にも質の高いバイオバンク・コホートデータが存在します。これらのデータは、個人情報保護や倫理上の制約から、海外の商用モデルには自由に投入できません。だからこそ、国内に自前のモデルを持つことで初めて真価を発揮する、貴重な資産といえます。しかし、国内でバイオ領域の基盤モデルを独自に開発する動きはまだ限定的であり、その推進が中長期的な課題となっています。
本研究では、国内のデータとインフラだけで完結する「国産ゲノム基盤モデル」の開発可能性を実証(Proof of Concept)し、自前モデル開発の出発点とします。単に海外モデルに追随するのではなく、日本人集団固有の遺伝的多様性を反映するとともに、モデルの予測根拠を生物学的に説明できる「解釈可能性」を備えたアプローチを模索します。こうした試みを通じて、日本の貴重な医療・ゲノムデータを研究者自身の手で新たな科学的価値へと変えていく、技術的な足場を築くことを目指します。