野村 亮太(Ryota Nomura)

RESEARCHER

野村 亮太(Ryot...

プロフィール

1995年生まれ。東北大学客員准教授。

東京大学大学院 工学系研究科社会基盤学専攻を修了し、修士号(工学)を取得。在学中は農業リモートセンシングの研究に従事し、卒業後はスタートアップ企業にて水産養殖のスマート化に取り組む。

2024年に次世代型地熱開発を行うQuon Energyを設立し、地熱開発の効率化に向けた技術開発を牽引している。現在は代表を務める傍ら、大阪大学の特任研究員として先端的な地熱貯留層造成技術の研究開発を進め、世界の脱炭素化とエネルギー自立に貢献することを目指している。

主な実績・採択歴

  • JST 「ディープテック・スタートアップ国際展開プログラム(D-Global)」採択

  • 環境省 「カーボンニュートラル技術開発・実証事業」採択

  • 京都大学・三菱商事 「Startup Catapult」採択

  • 東京大学 「FoundX」採択

  • The International Conference on Asian and Pacific Coasts 「Best Paper Award」受賞

研究題目

経済性・安定性・脱炭素を兼ね備えた地熱発電の実現に向けた、地熱貯留層造成技術の研究開発

研究キャッチコピー

"当たるのを待つ"地熱開発から、"つくり出す"地熱開発へ。

研究ビジョン

世界的にエネルギー安全保障と脱炭素の両立が急務となる中、天候に左右されないクリーンな安定電源として地熱発電は大きな注目を集めています。しかし、従来の地熱開発は「熱・水・亀裂」という3つの条件が、偶然そろった天然の場所だけに頼る受動的なものであり、掘削の地質的成功率も決して高くありません。この高い不確実性と適地の限定性が民間投資を妨げ、世界の豊富な地熱資源の多くが手つかずのまま残されています。

こうした不確実性に対し、これまでは限られた有望な地域を探索し掘り当てる受動的な手法に頼らざるを得ないため、既存のアプローチだけでは地熱開発のポテンシャルを十分に引き出すことは困難です。特に、過酷な高温地熱環境に対応した「人工的な貯留層造成」の技術評価や、新技術を速やかに導入するための国際的な枠組み、そして実地での詳細な経済性・技術性の検証はこれまで十分に行われてきませんでした。

本研究では、地下の岩盤に人工的に亀裂を造成する技術により、地熱開発の経済性を飛躍的に高めることを目指します。具体的には、200〜350℃という高温の地下を対象とし、岩盤に水を圧入して亀裂をつくるための特殊な機材(パッカー等)を用いた技術評価を行い、新技術を導入しやすい東南アジアやアフリカの火山地帯を対象とした実地検証を推進します。地熱開発を「当たるのを待つ」受動的なものから、「つくり出す」能動的なものへと転換し、将来的には世界規模での脱炭素化とエネルギーの自立に貢献します。