川本 亮(Ryo Kawamoto)

RESEARCHER

川本 亮(Ryo K...

プロフィール

1998年生まれ。東京大学 医学部卒業。現在は、米国ジョンズ・ホプキンス大学神経科学博士課程に在籍し、かゆみや痛みに関わる受容体の研究を行う。特に慢性疾患に伴うかゆみなど既存の治療法が十分に効果を示さない症状に着目し、大規模なゲノムデータと臨床データを統合した疾患横断的な医学研究に取り組んでいる。

主な実績・採択歴

  • 2020年 SXSW「Innovation Awards」ファイナリスト選出

  • 2019年 東京大学「総長賞」受賞

  • 2018年 日本財団「ソーシャルイノベーションアワード」受賞

研究題目

痒み疾患横断的ゲノム・表現型統合解析による掻痒共通基盤の解明

研究キャッチコピー

「原因不明のかゆみ」に、遺伝子と臨床データから答えを。

研究ビジョン

慢性的なかゆみは生涯に約1〜2割の人が経験する身近な症状です。近年、アトピー性皮膚炎などに対する新しい抗体医薬の登場により、治療の選択肢は着実に広がりつつあります。しかし、既存の治療が十分に効かない患者さんや、原因の特定が難しく適切な治療にたどり着けない患者さんが依然として多く存在するのが現状です。

こうした状況の一因として、「かゆみ」が皮膚科・腎臓内科・消化器内科など複数の診療科にまたがる横断的な症状である一方で、研究や診療が個々の疾患ごとに進められてきた背景があります。そのため、異なる疾患に共通する「かゆみの仕組み」はまだ十分に解明されておらず、有効な治療法が限られていることが課題です。

本研究では、大規模なゲノムデータと電子カルテデータを統合的に解析し、さまざまな疾患に共通する「かゆみの遺伝的・臨床的な特徴」を明らかにすることを目指します。かゆみを疾患名ではなく、その背景にある生物学的な仕組みに基づいて分類する新たな診断基盤を構築します。これにより、遺伝情報などから一人ひとりに最適な治療を選択する「かゆみの個別化医療」を実現し、すべての患者さんが適切な治療を受けられる社会に貢献します。

また、こうした知見は将来的に、遺伝情報などからかゆみのタイプを判定し、患者さん一人ひとりに最適な治療を選択する「かゆみの個別化医療」の実現にも貢献できる可能性があります。本研究を通じて、原因の特定が難しく、有効な治療法が限られている慢性的なかゆみに対し、新たな治療戦略の基盤を築くことを目指します。