矢倉 大夢(Hiromu Yakura)

RESEARCHER

矢倉 大夢(Hiro...

プロフィール

1996年生まれ。東北大学客員准教授。

2024年に筑波大学大学院 理工生命学術院を修了(博士(工学))。現在はドイツ・マックスプランク人間開発研究所(Max-Planck Institute for Human Development)にて研究員を務める。また、Anthropicのリサーチフェロー、サイバーエージェントAI Labの客員リサーチサイエンティスト、大阪公立大学の客員研究員を兼任。

機械学習とヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)分野を専門とし、創造性支援や学習支援、バーチャルリアリティなどの応用領域に取り組んできた。近年は、機械学習技術が人間の創造性拡大にどう貢献するのかに興味を持ち、人類の文化的進化という観点からその影響を捉え、AI時代における科学システム全体の再設計に挑んでいる。

主な実績・採択歴

  • 科学技術振興機構「さきがけ」採択 (2024年)

  • 情報処理学会 山下記念研究賞 選出 (2020年、2024年)

  • Microsoft Research Ph.D. Fellow 選出 (2021年)

  • 科学技術振興機構 「ACT-X」採択 (2020年)

  • Google Ph.D. Fellow 選出 (2020年)

研究題目

AGI時代における科学研究と知識生成の再設計

研究キャッチコピー

AIが論文を書く時代に、知識生産の枠組みを再設計する。

研究ビジョン

大規模言語モデル(LLM)やAIエージェントの導入により、科学研究は「生産」と「評価」の両面で急速に変化しつつあります。論文執筆やレビューへのAIの利用が広がる中で、科学的知識の生成・選別・蓄積のプロセス自体が再構成されようとしています。

一方で、こうした変化は単なる効率化にとどまらず、人間の検証能力との不均衡や評価のバイアス、さらに知識の多様性の低下や探索範囲の収束といった新たな構造的課題が生じる懸念もあります。これらは従来の「再現性問題」と部分的に重なるものの、より広いダイナミクスを持ち、AIが論文を書く時代における科学の信頼性を揺るがす大きな要因となっています。

本研究では、こうした課題を「AGI時代の科学における検証・評価・生成の関係性」として包括的に捉え直し、LLMを用いた検証支援の枠組みの設計や科学コミュニケーションにおける変化のモデル化に取り組みます。本研究が目指すのは、特定の手法やタスクの検証・開発ではなく、LLM時代における科学システム全体の再設計です。そのため、計算社会科学やメタサイエンス、AI for Scienceといった複数領域を横断する形で研究を展開し、科学の信頼性を維持・拡張するための新たな枠組み(インフラ・プロトコル・評価指標など)の提示と、将来的な社会実装を目指します。